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大満足!  

元旦は「ばらの騎士」。
先のエントリーにも書いたとおり初めて生の舞台をみた記念すべきオペラです。
観たというだけの記憶ですけど、今回カルメンに引き続き大感激していろいろ調べてみたら、この作品の初演劇場がなんとドレスデンのゼンパーオーパーだったということを知り、あれ、私の初の場所だよ~と、寝てた記憶だけの癖にすごい縁を感じて嬉しくなる 笑。

シュトラウスは元旦にはぴったりですね。音楽は華やかで美しいし、ウィーンが舞台というだけで正月らしい(勝手に 笑)。この日の席はオーケストラセンターブロックのやや右寄りG列。ちょっと、いや、この席に関してはびっくり事件がおこったので(詳細はまた・・)、普通ならその印象が強すぎて舞台のことが霞みがちだけど、両方とも鮮明に覚えています。なんせオペラ観て、聴いて泣くなんて・・こんな経験は初ですよ!
まさかそこまで感動するとは想定外。自分で自分にびっくりでした。
今シーズンのプログラムの中ではメディアもマニアックなファンの方にもこのばらの騎士は抜群に評価が高いそうです。
でもこの「ばら」は超初心者向けではないと言われる作品で、ある一定の年齢以上の人たちを泣かせることでも有名らしいんですが、それもこれも今回初めて知りました。そんなこと気にしたことなかったし。

別に特別難しい内容でもないけれど、言われてみれば、世間一般に広く知られているようなアリアや序曲があるわけじゃなし、うん、確かにそうなのかもね。

大晦日の雰囲気とは一転。カジュアルMETで、この日私はいつもの(というか、毎年着てる 汗)白いジャケットに黒のロングスカート。これで十分です。
席についてプレイビルを開いてびっくり。
この日の開演時刻は19時半、終了時刻が23時55分と書いてある。
長っ・・・。4時間半もあるのかー(休憩2回)、と一瞬眩暈がしたけど、終わってみれば全く問題なし。長さが全然苦になりませんでした。それだけ楽しかったし充実してたんですね。

昔ながらの演出をいじっていないというこの「ばら」ですが、衣装もセットもなんともゴージャスそのもの。
そして出演しているのは、ソプラノの大スター、レネ・フレミングとこのオクタヴィアンをMETで10年も続けているという当たり役のスーザングラアム、若いゾフィーにシーファー(プレイビルの写真が久本雅美みたい・・)、ゾフィーのお父さんにサー・トーマスアレン、オックス男爵にジークムントソン、そして指揮はエド・デ・ヴァールト 倒れそうだけど、大丈夫?のおじいさん、、に見えました 笑。

で、何に涙したか。
ずばり、女心に、です 笑。
 
bara3.jpg
一幕、華やかな宮廷でダンナのいない間に若い17歳の青年との情事を自由気ままに楽しむところから始まり、宝石を眺めたり化粧をしたりと自分の美貌にも満足していたのに、ふと身支度を整えて鏡に映った自分の姿をみて「ずいぶんお婆さんの髪型にしてくれたのねー」といいつつ、自分の老いをそこにみて、突然青年との年齢の違いやそう遠くない時期に自分から離れていくだろうことを予感したり、若い女性と一緒になるほうが幸せだから、と別れを決意したり・・・。
bara1.jpg
そして2幕、愛人だった青年がおつかいにいった先で若い女性に一目ぼれ。ドタバタいろいろあったあげくに(省略しすぎだ、笑)、
bara2.jpg
3幕、若いふたりはお互いの愛を確信し、夫人はふたりの幸せを願って、毅然と身を引く・・。

と書くとあっさり、なんで?それで?よくある話じゃん。なんだけど 笑、その揺れ動く女心がね~、よくわかるですよ! 
ある時ふと、自分の年齢を実感する瞬間とか、ふと近づいている日を予感して憂いたり・・。
その感情の浮き沈みやら、女心の揺れ動きを実に見事に伯爵夫人を歌い演じたフレミングに吸い込まれっぱなしでした。1幕最初のイチャイチャしているうちは、う~~ん、って感じだったし、フレミングってこういう歌い方するんだ!とちょっと思っていたのと違うななんて思っていたけど、お婆さんに・・あたりからグイってな感じで。
とっても優しい美声でヘンな癖がない歌い方なので、古典的なセットや雰囲気にぴったり。

3幕最後、久しぶりに登場したフレミングの一段と落ち着き払った大人の女性ぶりと、3人の女性がそれぞれの気持ちを歌いあげる三重唱は鳥肌立ちっぱなし。英語の字幕をちら見しつつ、3人分の気持ちがどどーんと迫ってきてもう自然と涙がポロポロとこぼれてきました。オペラは芝居だった・・。

17歳の青年オクタヴィアンは長身で見るからに健康そうなスーザングラハム。最初から最後まででずっぱり、歌いっぱなしの大変な役どころで実年齢は50歳とか!?ひ~~~、全然そんな風には見えません(アップ映像はみちゃダメ 笑)。身のこなしも軽いし、声は若いし美しい。宝塚の男役ほど男を作っていないのでかえって自然です。
この役は彼女の持ち役の中でも当たり役とのことですが、わかります、とっても! ベルベットのようなやわらかい声で、艶やかではないけど濁りのない美しい声。途中女性に変身したり男性になったり、本当に大変そうな役どころですがコメディセンスもあるようで、うまい具合に笑わせてくれます。

夫人のフレミングとは同期で親友らしく・・(ということは彼女も50歳!?ひ~~~)、よくよく見るとその二人が32歳と17歳の設定には無理があるだろうーなんだけど、客席からみて、まーなんとかそう見えればOKです。別に本物の17歳じゃなくたっていいんだからね。

一目ぼれする女性ゾフィーは、プレイビルみると、うーんだけど、舞台に登場した時にはなんとも可憐な身のこなしで芯のある真面目で若々しいお嬢様な雰囲気を醸し出していました。二人の大ベテランに比べたらそりゃ~かわいそうですが、少女らしい透通るクリスタルガラスのようなソプラノ。声が細くて消えてしまうこともあったけど、ガサツに扱ったら壊れてしまいそうな美声に酔いしれました。

それに引き替えこのゾフィと婚約する男爵が・・。
男爵単体でみればガサツで下品でイヤらしさギリギリの雰囲気がとってもユニークで、いい味だしてたけど、いかにも年寄りすぎ、見た目が^^;;。最初のうちは婚約者が、とか、結婚がどーのこーのと歌っていても、誰と誰が結婚するの?この人の娘が結婚するんだよね?オクタヴィアンと?みたいな勘違いをしちゃうほど。
おじいさんだよ、どうみても。本人が結婚すると判明した時には、ひとりひっくり返りそうな衝撃 笑。いくら実年齢は関係ないといってもね~、もうちょっと釣り合いの取れる人でお願いしたい!

が、ま~そんなことはともかく、音楽の美しさ、視覚的な美しさに女心にこの作品の素晴らしさを存分に堪能しました。カルメンもばらも、歌手というだけじゃなく、役者としても通用する芝居心のある人たちだらけ、また見た目も美しい(男女とも)から、オペラをちゃんと物語として楽しめたんです。もっと観たい、ちゃんと勉強しようって思えたし♪
寝ないでちゃんと観られるかな~なんて心配して、夕方1時間半ほど仮眠をとって出かけたのもよかったか、笑。寝ないどころかホントに素晴らしかった。
ん!?ってことは、ある一定以上の年齢層になり、女心がわかる大人になったってことか・・笑。

2夜連続で、オペラは芝居だった・・と思ったところで、ミュージカルとオペラの違いは??
マイクを通すか通さないか、フルオーケストラかそうじゃないか。発声法が違うとか?
よくわからなくなりました。

オペラは高い!けど、カルメンで250ドル、ばらで200ドル(どちらも定価、手数料込で1Fオーケストラのほぼセンター もちろんもっと安い席もあり)で観られることを思えば、円高の今、ミュージカルとはそう変わらないし、時間が長い、その他もろもろ考えたら安いとも言えます。あ、ミュージカルでもプレミアムチケットは300ドル以上するもんね~(オーケストラ中央部あたり。日本で見る来日公演はこの値段設定がないか、あっても豆粒だと思うけど・・。

ちなみにライブビューイング(いわゆる映画)なら日本語字幕で3500円なので、映画にしたら高いけど気軽に楽しめます。今週金曜まではカルメンやってますから興味のある方はぜひ♪

・・と、さんざん褒めてますが、11月にMETで観たアイーダはね~~苦笑。
私が当初思っていた、ドカンとした人たちが朗々と歌う様相で、でもオケに負けて声が聞こえない・・みたいな。
だからいろいろなんでしょうね~~やっぱり。

この年末年始の2作品は私にとって大当たりだった!ということですね♪

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category: 2009/2010

tag: オペラ  MET 
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コメント

どこにコメントしていいか迷いつつこちらに(笑)
じ・つ・は、METオペラ未経験です。
なんだかいつもタイミングが悪いんですよねぇ。
そして遅れて来たオペラファンとしては、なかなか食指が動かなかったと言う事もありますが。
「ばらの騎士」はクライバーのをDVDで見ましたが、たしかにあの三重唱は泣けますね。
これは年を取らなければわからない感覚ですよねぇ(涙)
そういえばゼッフィレッリがローマ歌劇場の椿姫で「肺病で死んで行くヴィオレッタに相応しくない」とソプラノの体型をこき下ろしたために出演者が怒ってボイコット、という記事を読みました。
歌手の見た目と役柄なんてオペラ界では無縁なのかと思ってましたが、美意識の高いゼッフィレッリにはそうでもなかったようです。

さちえ #1olHiW.o | URL
2010/02/07 23:55 | edit

>さちえさん
超、超、長文&デンプレはみ出す勢いで写真のっけたエントリーをお読みいただきありがとうございました 笑。
そうなんですよ、NYには何回も行っていて観る機会は何度もあったのにデビューはつい最近。そして初心者なんでやっぱり気おくれしたり、少しでも知ってるのがいいよねーとなるとタイミングがなかなか難しいよね~。
> 「ばらの騎士」はクライバーのをDVDで見ましたが、
これ、評判いいですよね~。私は観たことないですが、、歳をとったからわかる感覚ってのがある!ってのは、数少ない歳をとる楽しみかも(哀)。その気持ちにハラハラと涙を流すなんて・・気恥ずかしいけど、ちょっと嬉しかったりして。
オペラに見た目は・・やっぱり関係ありますね!歴史的には関係なかったんでしょうけど、時代の変化なのかな~。儚い役ははかなげな人じゃないと、とか、女たらしのモテモテ役はイケメンじゃないとリアルじゃないですよ、という感覚がオペラファンとして「俄か」がわかる発言だと思いますが(笑)。
しかし、ゼッフィレッリさん正直だけど刺激的なこと言っちゃったんですね~。

nana #- | URL
2010/02/08 21:23 | edit

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