凛・華・麗・美・優 ホーム » オペラ »ロイヤルオペラハウス来日公演 [椿姫]

ロイヤルオペラハウス来日公演 [椿姫]  

初めて全幕を通して見たのは、2007年スカラ盤(映画館で)。

指揮:ロリン・マゼール  
ヴィオレッタ:アンジェラ・ゲオルギュー  
フローラ:ナターシャ・ペトリンスキー  
アンニーナ:ティツィアーナ・トラモンティ  
アルフレード:ラモン・バルガス  
ジェルモン:ロベルト・フロンタリ  

2幕後半から泣き泣き泣きーの連続。

2度目が1994年ロイヤル版(DVD)
指揮:サー・ゲオルグ・ショルティ
ヴィオレッタ:アンジェラ・ゲオルギュー
フローラ:ヴェルヴオーワ=マリアン・ジョンズ
アンニーナ:ジリアン・ナイト
アルフレード:フランク・ロバート
ジェルモン:レオ・ヌッチ

2007年盤よりずっとずっと美しいゲオルギューのヴィオレッタの儚さにまたも2幕後半から涙涙涙・・。
2010年の今、どんなヴィオレッタを魅せてくれたのでしょう。もう最後のチャンスだったかもしれないのに。残念。

ナマの舞台は今回が初めて。
2010.9.16
指揮:アントニオ・パッパーノ
ヴィオレッタ:エルモネラ・ヤホ
フローラ:カイ・リューテル
アンニーナ:サラ・プリング
アルフレード・ジェルモン:ジェームズ・ヴァレンティ
ジェルモン:サイモン・キーンリサイド

人生に「もし」なんてないけれど、その「もし」があったとして、今回ゲオルギューの代役として舞台にたったヤホが絶好調だったら、きっとDVDと同じように泣き、泣きになったんじゃないかな~と思えました。
美しいけど遠くからみると全身のバランスがちょっと・・・。でも不調なのもあってか?精一杯生きてるのが伝わる歌で、まさに「生」を感じるヴィオレッタ。しかしいかんせん不調すぎて、会場全体が氷のように冷たくなっていたし、そこにいた全員が(舞台上も客席も裏方さんも)手に汗握って緊張している様子がヒシヒシ。
尻上がりに調子がよくなって声がでるようになった、、とはいえ、全幕通しての作品だからそれではダメ。客席まで緊張させちゃうなんてね。一流の看板が泣きます。
名前で観客を呼べる大スターではないけど、そうなる可能性も秘めてるだろうから、、ぜひ好調な時に聴いてみたい。

ナマ2回目。
2010.09.22
指揮:アントニオ・パッパーノ
ヴィオレッタ:アンナ・ネトレプコ
フローラ:カイ・リューテル
アンニーナ:サラ・プリング
アルフレード・ジェルモン:ジェームズ・ヴァレンティ
ジェルモン:サイモン・キーンリサイド

来日公演千秋楽に登場したのは代役の代役、アンナ・ネトレプコ。
もう1つの作品の主役として4回歌った後中一日で登場しました。今、世界中で一番客を呼べると言われるディーヴァです。彼女を今年GW、ウィーンで聴けるはずが建物の外になってしまったので、なんとも奇跡のような公演となりました。

2008年以降椿姫を全幕歌っていないらしいし、今回もそのために来たわけではないので準備不足なのは仕方ないですが、人気実力ともに世界中で話題になるのはよくわかる、素晴らしい歌声を披露してくれました。
美貌で売り出したころの面影はなく、肺結核で亡くなる人には全く見えない容姿。いまや、どすこいっ!肝っ玉母さん風にも見えることすらある、、いえ、そんなメイクもありました^^;。
それでも1幕の聴かせどころ、一人で舞台にたちアリアを連続で歌う姿には、疲れていても、少々声がやばくても、歌詞が怪しくても、舞台にいる以上私が精いっぱいやるわ!ロイヤルの公演は私が締めるわ!の心意気が伝わる、ものすごい神業のような歌唱で、その声の振動だけで3F席にいた私はガタガタと震えてきてついでに涙が涙が涙が・・・とめどなく流れてきました。
底知れぬパワーです。

そのかわり、2幕後半からの泣きポイントでは、ぐっとくることは何度かあったものの、涙が流れるまではいかず。思うに、この日は役を演じていても「生きる」まではいってない。オペラ初心者の私ではそんな風に感じました。

ぐっときたのは、アルフレードにお金を投げつけられるシーン。
ここで他の人は失神しますが、ネトレプコは、少し呆然としたあとお金をかき集めてそれにキスをしてから失神しました。おそらく侮辱され傷つけられても投げられたお金すらも愛する人の触れたもの、思いが通じないならせめて彼を感じられるものを抱きしめたいそんな気持ちだったのかな~と。ここでぞわっと、ドキドキしました。こんなアドリブ?演じ方は初めてみました。
そして最後、私がみた3回はすべてひん死なのに痛みがなくなったと舞台を1周してアルフレードの腕の中で息絶えるのですが、ネトレプコは「痛みがなくなったわ、私生きるわ」といったあとその場にガタンと崩れ落ちてなくなります。彼女くらいその前が元気にみえると突然死のようにも見えますが、これはこれで悲劇性が増すようなきがしました。ぐわっときて鳥肌が立ちました。

あ~、またも「もし」椿姫のタイトルロールとして絶好調で来日していたらどんな舞台になったのか、、くーう、想像するしかありません。

緊張感漂っていた客席もこの日は熱狂していました。
舞台を作るのは、音楽、歌手、そして客といいます。ようやく来日公演らしい熱い空気を感じることができました。
時間がたったからそう思うのかな?
終演直後、ブラボーと思い、満足したは事実。間違いなく素晴らしい公演だったけど、最後に泣けてないので、時間がたったからこう思っているのではなく当日も言葉にできなくてもこんな気持ちがあったんだと思います。

ゲオルギューやヤホはフルートかピッコロ、ネトレプコはクラリネット。いや、リリコだのスピントだの専門用語がありますが、素人の私は楽器に例えるほうがぴったりくる、そして何より違うのは声の幅。圧力とでもいうのでしょうか。要するにパワー。
あれだけ自由自在に声が操れたらどんなに気持ちがいいのかな~とさえ思うまろやかな声+パワー。これはDVDやCDでは絶対にわからない。ナマで聴いてこそだと思います。

好みは別としても、オペラが好きな方、気になる方はぜひ一度ナマで聴いてみてください。聴いて損はないディーヴァです。来日公演は、賭け 要素が大きいですけどね 笑。

私はますますオペラが好きになりました!

20100926.jpgroh-traviata-2-0108.jpg
1994年のゲオルギューと2008年のネトレプコ。ゲオルギューの体型はそう変わりませんが、、、、(無言)
関連記事

category: オペラ

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://maanei.blog15.fc2.com/tb.php/1749-48155a5f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

小さな天気予報

カレンダー(月別)

お知らせ★

最近の記事

CATEGORY

RSSフィード

ブログ内検索

▲ Pagetop