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Broadway [War Horse] ....人間ってすごい  

「War Horse」
※ネタバレ満載!ご注意を!!



トニー賞でみた馬のパフォーマンスに興味深々だったので、英語の芝居をみて楽しめるのかな~と大いなる不安を持ちながらも見に行くことを決意。

何回もNYに行っていても英語だけの芝居なんて・・と思っていた私にチケットを買わせるだけの力が、あの短い放送の中にあったってことです。それってすごいですよ(笑)。

NYでは12月25日からスピルバーグ監督の映画版「War horse(邦題:戦火の馬)」のロードショーが始まり、滞在時に映画と舞台と両方見られる!これはどちらも字幕なしですがせっかくのチャンスなので見なければ、とさらに気持ちが盛り上がりました。

英語がわからないのだから(くどい、笑)せめてあらすじくらいは・・とググると、ネタばれ満載で詳細なものが出てきます。ありがたや~。原作本は児童書(もちろん英語)だそうですが、英文を読む時間、理解する時間が取れない私にはネットはありがたい存在でした。

滞在中一番自分好みの席ができたのが31日マチネ。この日はカウントダウンのために規制があるので、終了後にその喧騒に巻き込まれるのは嫌だわ・・・と敬遠しようと思ったら、場所がリンカーンセンターシアターじゃないですか!
ここなら問題なし!とポチ。半円形の舞台のセンターより少し上手よりの前から3列目通路側。べスポジ。
一段ごとに段差もかなりあるので、舞台より気持ち目線が高くなり非常によく見えます。通路側・・の階段横には地下につながる階段があり、恐らくここから役者さんが出入りするんだろうな、、という雰囲気。期待が高まります。

結果。
素晴らしく良かったです。本当によかったです。
久しぶりに1幕途中から泣きに泣いた、まさに号泣しました。
非常にシンプルで大掛かりなセットはなし。
舞台上にあるのは天井から雲のような形をしたものが舞台全体に広がり、時に本当に雲や空になり、時にスクリーンとして戦火の町や移動の様子が映像として映し出されます。あとは、時々家が登場するくらいです。
その他には人間と馬のみ。いえ、馬は本物ではなく人間が動かすパペットで、同じく人間が動かすパペットとしてはとアヒル(笑)。空を舞う取りも人間が扱います。基本的にセリフのみのお芝居ですが、男女のSingerがキーマンとなって登場し歌も歌います。
この歌声がまた、、郷愁を誘っていい感じなのです。

パペットの馬は最初は仔馬で登場しますが、登場の瞬間には子供のように目がまんまるくなって興奮したのを覚えています。
どうやって動かしているのかな、どうやって操るのかな、どういう・・というHow toに興味がかなりあったのですが、実際目の前で操られる様子に、確かに人間が3人、両手を使い、体を使い動かす作業が目に入る。でもそれがいわゆる「動かしている」と感じるのはほんの数秒で、そういう人たちや作業が間違いなく目に見えているのに「馬」にしか見えなくなってくるのです。中腰になって胴体を支える人、顔全体を支える人、尾を含む後方を支える人、そしてその人たちが動きだけでなく、鳴き声や踵の音なども担当しますので、動きと見事にマッチするのです。
リアルな声、動き、ほんの少し首を動かして甘えるようなしぐさ、前足をちょんちょんと動かしたり体を伸ばしたり、固い鉄製の枠を木に見えるように加工していて曲がったりしなったりしないはずなのに、柔らかそうな体だな、なんて可愛らしいのかしら・・と思ったりしてしまいます。実に見事。

そして少年アルバートと交流し仲良くなって成長する姿、ポニーが成長し大人の馬になる瞬間の見事なこと!
思わず、はっと息をのみ、、立派になった姿があまりに美くて、涙腺がいきなり決壊^^;
大人の馬も基本は3人(顔部分と前足、後ろ足)には大人が乗って舞台上を走ったりもします。そしてこの馬、客席の階段を最上段まで駆けあがったりするのですよ!ものすごい疾走感と躍動感を持って。
この作業を見えるようで見えない人間が見事な調和と協調をもってやってと思うのと感動せざるを得ません。
人間に力ってすごいや・・・。CGで見せたりコンピュータで動かしたりするものには温かさと力強さがあります。

そしてこの馬がまるでリアルにみえるおかげで、ストーリーにも入りやすい。
話は第一次世界大戦下で、フランス軍馬として売られたのに、ドイツ軍馬になったりと状況によりジョーイはあちこちの国の者になって行きます。それぞれの場所と人の馬との交流の中から、敵対する双方の兵士たちも戦火にはこうだったんだろう、という心の動きまでもが自然に伝わり、そのおかげで、戦争の悲惨さ、悲劇さをもさりげなく伝えているような気さえしました。
結構戦うシーンがあり銃殺されたり、、小さな子供と一緒にみるには刺激が強いんじゃ、と思う場面もありますが(実際子供連れも多く、そういうシーンになるとお母さんが子供の眼を覆うなんて様子も見えました)それでも
逃げる姿に涙し、有刺鉄線が絡まれば一緒に痛くなり、仲間の黒馬トプソーンが死んでしまえばオイオイ泣き、そして最後に毒ガスで目をやられている僕がジョーイを呼ぶ時にいつも吹いていた指笛を吹くとジョーイが、、ええ、、、と反応するとことなんてお約束ながらその絆の強さにもうホントすいません、、勘弁して、、ってくらいの涙涙。

単に馬が素晴らしいを超えて、戦いは醜いだけでもなく、人間同士の弱さも儚さも、そして優しさも全てが含まれていました。
もちろん会場中、大の大人もおじい様もおばあさまもみんなで号泣です。
最後は泣きはらしたもの同士、隣のおばあさまと手を握り合って、良かったね、、(再び号泣 笑)、、。

舞台版を見た後映画を見に行ったのですが、舞台の馬のほうが近くにいて息遣いを感じる分よりリアルに感じました。立体的に見せることは映画のほうが得意だし、戦火のシーンは激しいし、もし映画を先に見ていたら相当感動したと思うのですが、実際は再会の場面でぐーっときた程度。
これは何でもそうですが、私が映像より生の舞台、が断然好き、ということに関連しているかもしれません。
人間ってすごいのよ、、、
というわけで、久しぶりに涙涙の感動ものでした。英語がわからなくてもオススメ(笑)。



War Horse
Vivian Beaumont Theater (Lincone Center Theater)
2011.12.31 14:00~16:45(休憩1回)
Centre ORCH-D


Movie[War Horse]
AMC Empier25
2011.1.1

日本公開:2012.3.2
公式サイト
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category: 舞台

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コメント

いえ、アレは。。。

>天井から雲のような形のもの

あれは意味があって、なぜかというと、アルバートとジョーイの姿をストーキング、もとい、スケッチをしていた例の軍人氏、彼が描いたスケッチの切れ端の形、だからです。アルバートが出奔するときにジョーイを探す唯一の手がかりとして、軍人氏の遺品のスケッチを破りとりますが、あれですね。その後の過酷な戦場で、あのスケッチが三者を結びつける、ただひとつのよすがになりますので、、、。あの演出に気づいた瞬間、ああなるほど、いやぁ上手いなァ、と心から感心しました。

原作、良いですよ。
舞台よりベビーですけど、鬼畜ですけど、泣けます。

MARI #H6hNXAII | URL
2012/01/23 22:15 | edit

MARIさん

> あれは意味があって、なぜかというと、アルバートとジョーイの姿をストーキング、もとい、スケッチをしていた例の軍人氏、彼が描いたスケッチの切れ端の形、だからです。
ひぇ~~~っ、MARIさん、なんて素晴しいことを!。そーだったんだ。。ふ、深い。知らなくて観ても感動するけど、そう思ってみる(気づけよ、自分・・ですか?^^;)とさらに感動するわ・・。そういう大事なこと教えてほしいよな~~笑。
さすがMARIさん、教えてくれてありがとー!(^^)!。

nanamayu #- | URL
2012/01/24 22:52 | edit

舞台でもアヒルちゃんが出ているんですねぇ。アヒルちゃん、ナイスキャラだったなぁ(笑) 映画を見たあと、舞台が凄く気になったんです。ますますNYに行きたいです!

ともりん #- | URL
2012/01/25 19:23 | edit

ともりんさん

> 舞台でもアヒルちゃんが出ているんですねぇ。
そーなの、同じ感想を映画を観て私も思いましたよ~、あ、アヒル、、同じキヤラだって、、笑。
映画もいいけど、舞台もとても良いので、ぜひNYかロンドンへ!!

nanamayu #- | URL
2012/01/26 23:36 | edit

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