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新国立オペラ [ ドン・ジョヴァンニ]~旬な瞬間を逃すな!  

もう素晴らしい、としか言いようがない公演。
いえ、正確には公演というより一人の歌手に対して言ってます。

新国立オペラハウスでの「ドン・ジョヴァンニ」。
4月19日の初日と29日千秋楽の2公演に行きました。
昨年METでの初主演を控えた数日前に腰を痛めて降板→手術→2週間後奇跡の復活→そしてHD収録をした主役のクヴィエチェンが同役で新国立登場!というこの公演(MET来日公演時に痛めたらしい)、彼の来日は半々より来ない可能性が高いのでは?と思っていたら、来日した、という情報。
それならばいかなければ!!と、初日のチケットをおけぴで割引購入(せこい(^^ゞ。
弾丸NYで見た「愛の妙薬」にもベルコーレ役で出演しており、私の少ない実演経験の中で片手以上の回数を見ています。

これまでの印象は、どの役も溌剌として常に高値安定、幕明きからビシッと響かせることが出来る期待のバリトン。がっかりしたとか、全く印象に残らない、ということはありません。今回のドンジョヴァンニは彼にとっては100回も演じている当たり役で、年齢的にも経験的にも今一番旬な時です。
ただMETのHDの印象は別にエントリーしましたが、いいのだけど何か物足りない、、そんな印象が残りました。

が、今回は、彼の存在感が際立ち、ピカピカに光る!年齢もキャラもピッタリ!こんなにバッチリな時に新国立で観られるなんて、、という感謝感激の公演となりました。
男臭くギラついた感じ、溌剌として男らしい色気、恐怖を感じつつも動じない強さや逞しさ、パチパチとまさにシャンパンの泡がはじける如しのきらめき。初日から5公演を終えてより全体がビルトアップして、さらにクヴィエチェンはパワーアップした素晴らしさ。
もうバリトンボイスに自分がこんなにときめくとは予想外でした 笑。初日は地獄落ちの場面でクラっとしたんですが、今日なんて登場した瞬間にキュンとトキメキましたから・・笑。ヤバイヤバイ・・^^;。

私は普段この人だけをガン見したい!と思うような対象がいない上に舞台はできるだけバランスよく全体が見えることにプライオリティを置いているので、必然的に2階や3階で観ることが多いのですが、初日このバランスよく、は済んだので、千秋楽はマリウシュの声を堪能すべく1階3列目の下手よりを選びました。昨日 笑。
目の前で歌われると頭も体もしびれるほどのパンチがあります。この席で聴いたシャンパンの歌の素晴らしさ。セレナーデの美しさ。ロン毛でシャツをバリっと破る様子に笑、たっぷり堪能しました。ま~こんな贅沢な席を選べてのは仕事をしているおかげなんですよね。(しかも来日公演の半分以下!)

彼の凄さはMETやコヴェントガーデンでも歌っているので当然といえば当然ですが、幕明きからそれはそれは朗々と響きわたる声量。これはただ声が大きいというのではなく、舞台の奥にいようが、高い位置にいようが、下手にいようが上手にいようが、後ろ向いていようが、さらにどの音域であってもすべての音が明瞭で均一の音量で聴こえてくるところ。ピアニシモでうたってもきちんと聴こえてきますから。

そして一幕から最終場面の地獄落ちまで話が進むにつれきちんと時を刻み役が生きてたこと。
初日も良かったけれど、千秋楽の今日3列目下手で観て聴いたばかりの今、まだ体中に声が残り耳は痺れるくらい響きが残っているので、大絶賛!!!のレポにしちゃいます^^。
こういう声を聴けると耳への最大のご褒美になります。
他の人はどーでもいい 笑。


といいつつ・・。
ドン・アンナは綺麗な声で声量はあるのだけど、中低音はブリージーで最高音に近くなるとノドがキュっとしまってものすごく神経を集中させて丁寧に歌うので、こちらまでその瞬間緊張します。でもその間の音域は情感たっぷりで素晴らしかったです。
エルヴィーラはMETでムゼッタを聞いたことがありました。彼女は硬質で曇った声で全体的に歌いにくそうに感じました。で、近くて聞いてみると女性なのですよ、、愛しちゃったからしょうがない、という^^;。歌より演技にじーんと来ました。舞台上では全然感じなかったけど、杖ついて足を引きずって出てきたのにはびっくり。プロだな~。
ドンオッターヴィオはキレイな声してるのですよ、甘いしレガートな歌い方も◎。なんだけど、おなかでも痛いの?とか一週間ご飯食べてないのかも・・・と思ってしまうほど元気のない声。2F1列でもみた初日、1F3列目で聴いても蚊の泣くような声で一番残念な出来でした。
レポレッロは初日幕開け、緊張してましたねぇ。フォルクスオーパーの専属歌手として活躍されているそうですが初役、声が重くて内にこもってもっさり。カタログの歌は正直ガッカリな出来でした。リズムにもテンポにもついていけてないという、、見た目はなかなかのイケメンだし、進むにつれて軽くなってきたので後半に観にいけばもっもっと良さを実感できたかもしれません。で、千秋楽、近くで聴くとなるほど、いい声してます。確かに日本人もこんなイケメンが?な人です。でもやっぱりクヴィエチェンがどこにいてもどんなフレーズでも均一に聴こえてくるのに対して、朗々と素敵に聴こえてくる音域とあれ?というのが交互にやってくる感じ。途中で疲れてくる感じもわかります。で、やっぱりカタログの歌、ウツラウツラしてしまいました(-_-;)、すみません。近くでこそ楽しめる表情や芝居は味があって良かったです。
ツェルリーナはなんせ面白くない。でも田舎娘っぽくていいのかな?今日は少し声が乾燥気味で気の毒な感じも。

といつもながら好き勝手書いてますが、去年シーズン発表があった時から楽しみにしていた公演で、本当にいい状態で来てくれて、一番旬な時に聴けて嬉しかったです。
好きでも嫌いでも興味なくても、こういう時期には聴くべし!(自分への教訓 笑)。
満足!
dong.jpg


■ヴォルフガング・モーツァルト 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」

ドン・ジョヴァンニ:マリウシュ・クヴィエチェン
ドンナ・アンナ:アガ・ミコライ
ドン・オッターヴィオ:ダニール・シュトーダ
ドンナ・エルヴィーラ:ニコル・キャベル
騎士長:妻屋 秀和
レポレッロ:平野 和
マゼット:久保 和範
ツェルリーナ:九嶋 香奈枝

指揮:エンリケ・マッツォーラ
演出:グリシャ・アサガロフ
新国立劇場合唱団
東京フィルハーモニー交響楽団

■新国立劇場オペラパレス
4月19日(木)18:30~22:15
 2F 1列下手
4月29日(日)14:00~17:45
 1F 3列下手
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