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新国立オペラ [ローエングリン]-2  

2回目。
このリピート体質なんとかならんかね(^_^;)。

でも気に入った時は出来るだけ行きたい!次にいつこんな素晴らしい公演を観られるかわからないもんね。

そして今日が私にとってはオペラシーズンファイナルです。チケット発売直後からこのローエングリンの土日は売り切れ状態。先日のエントリーにも書いたとおり、長い上演なので平日だと休まないといけないので、人気公演、人気歌手が出るとなればそれも当然。フォークトが来日する前から何度もチェックしたけれどずっと完売、、、
おけぴにもほとんどでてきませんでした。
それが初日終えた週末、多くのオペラファンがウィーン国立歌劇の来日公演チケット取りに熱中してる隙間に、ぽろっと戻り券登場\(^o^)/。
土日ともにB席以上が出てきました。今回のB席は14700円ですから、ウィーン来日公演の半分であの白鳥の騎士を聴けるなんてなんという幸せ。キャストをみたらより有り難みが増します。

本当なら千秋楽に行きたいけれど先約がありどうしても無理、
なら中日土曜にしましょう・・・ということで、もう奮発してA席(笑)にしました。S席のかぶりつきも考えたんですが、ちょっと冷静に(^^ゞ。

そんなわけで今日は2階L列から鑑賞です。全体の5分の4くらいが男性、という圧倒的男性比率の中、待ちに待った開演です。これだけ見た目麗しく美しいテノール歌手がいるのに女性が少ない素晴らしさ(笑)、どれほどワーグナーが男性に人気があるかわかりますね。
(というか、日本でオペラを見に行くと、ここまでではなくても男性が多いことに気付きます。)

どうしても初日の素晴らしさの印象が残っているので比べてしまいますが、中日がゆえ?全体的に皆さん少しお疲れ気味に感じられ、長丁場を乗り切る為にコントロールしてるような気がしました。

とてもハリのある晴れやかな王の伝令役萩原さんもやや勢い抑え気味、特にその傾向が顕著だったのがエルザのメルベートでした。
変な衣装がかわいそうな登場シーン、初日は透明感のある涼やかな声だったのにその感じは全然なく高貴な姫ではなくすでに夢みた王子に取れつかれ、無実の罪を着せられてがっくりてしている様子でした、声も。ただ、演技プランを少し変えたのかもしれません。
初日からすでにもう少し頑張りましょう、と言いたかったオルトルートのレースマークは、見た目や所作、巨体なのもオルトルートにぴったりでとても期待していたのですが肝心な声が私には優しすぎ。2幕の女性二人の場面は苦しげに歌う様子に無意識に神経がどこかに行きそうになりました・・。

国王とテルラムントのG.Gコンビも元の声は良いのだけどお疲れだわ、、とすぐわかる感じ。中日はこれがあるから、、。
オケはなんだろう、音を外すとか音色が美しくないという部分もあるのだけど、それより時々テンポを落とし過ぎているようなところがあり、それがまったりモードと思ってしまった原因かも。個人的にはこういう演奏はあまり好みじゃありません。ローエングリンがわかっとらん!と叱られるかもしれませんが(汗)。

目当てのフォークトもお疲れモードに感じたのだけれど、それでも登場した瞬間、声を発した瞬間に空気を変えられる美しくて甘い、けれどもピンと張りのある声にはまるでご来光を浴びているような・・崇高な気持ちになりました^^。

二幕最後にエルザに「素性を知りたい、名前を教えて、秘密を教えて」と迫られ、「おやめ、何を言っているのだ、おやめ、、」と歌う時の低音で三回ほどざらついた声が聞こえてびっくりしたのですが、あとはもうひたすら見事なローエングリンぶりにうっかり魂を抜かれるかと思いました。


三幕最後の「グラール語り」では、あまりの神々しさに体が硬直してきて涙が出てくる始末。
人間美しいものを見たり聴いたりすると涙が出るのは本当ですね。じわ~っと、、。

彼のローエングリンは、純粋無垢で高貴。恋も愛も、他人への接し方や思いやることはよくわからないけれど、運命や自分の使命を信じている真っ直ぐな人。どこか天然というかかっとんでいるというか普通の感覚じゃないところがあります。でもエルザににはどこまでも優しいし甘い。
女性の扱いには慣れていない。私がこんなに言うんだから信じなさい!愛している、幸せになれると言ってるでしょうといっちゃうずーずーしさもある(笑)。

でも
Ich liebe dich!
と告げる時は、Ich だけはエルザをみつめ、そのあとliebe dich~ は、ゆっくり客席に目を向ける。ファンサービスの一環ではなく(笑)、美しい姫に始めて告白しようとして恥ずかしさとなんでこんな気持ちになるのだろ、という戸惑いのようにも見えて、母のような気分になってしまった(^^ゞ。

明瞭で心地よいドイツ語は、国王やテルラムントは子音を殊更強調してよりクリアで威厳のある言葉に、姫はたおやかに、騎士は明瞭だけどまろやか。なんというバランスの良さ。
こういう部分についても感動してしまいます。

衣装はローエングリンはいいとして、エルザは似合わない。マーメードラインのドレスは素敵だったけど若くないメルベートには気の毒。空気枕みたいなものつけてるし(-.-)。

それに王様のあの妙な帽子はなんでしょう?ご本人曰く、暑いし動きにくいき、、ブツブツでした。
ブラバントの人たちもヘッドギアみたいなものをつけたりして、、その他男女の色の感じがネズミのバイロイトを思い出させるものでした。もちろんネズミはないですけど。

また、ローエングリン登場シーンは上から電飾の羽がついたゴンドラで登場。ミュージカル「エリザベート」の初演時、トート閣下の登場シーンにそっくりです。白と黒、白鳥と鷲の違いはありますが(笑)。
そして驚いたのが、このゴンドラが降りてした瞬間、私の視界にはいるほぼ全員がオペラグラスUP!!
女性がイケメンにときめいて!、じゃないんですよ(笑)。
ジーンズ姿のおっさんたちがこぞって野鳥の会をはじめた時にはゴンドラと合わせてひとり噴き出してしまいました。なんか、、面白い。
ワーグナー恐るべし(笑)。

新国にくる人たちは、来日公演よりもっと身近にオペラのある人が多く、その中に入って見ると、特に平日は男性比率が高いことに気づきます、
語ったり分析したり論じたりが好きそうな、どちらかというと理数系思考の人が多そう。
で直感派の私とは正反対です(^^ゞ。
そんなわけで、こだわりも強いのでしょう、ブラボーもブーもそりゃ盛大です。
二幕始まる前にはすでにオケ、指揮者に対して盛大なブラボーが送られましたが、一人執拗にブーを言い続ける輩が、、なにがそんなに気にいらなかったのかなー?
彼は三幕初めも激しくブーイング、もちろん最後のカーテンコール時もブーーブーいってました。

セットは簡素、広い舞台に3つくらいオプジェのようなものが置いてあります、
その唐突で雑な感じがもうひとひねりできないのかな?と思わせる部分。それと、光、色彩に拘ったらしい照明チーム、バックにレンガのような画面を積み重ねたものがあり、場面や心情を光で表現。これが私にはうざかった。時々綺麗だな~とか、なるほどそういうことか!と納得することとあったのだけど、上演中ずっとちらちらして
全体がそう明るくないので目が疲れる。

あと、ほほーと感心したのが字幕。
全部をしっかり追ったわけじゃないけれど、時々目に入る字幕が、特にローエングリンを表現する言葉があまりに見えているものとピタリとはまっていてものすごい納得感。

なんと高貴で甘美なお言葉・・
高貴な言葉に目が曇る
エルザ、おやめ・・

ワーグナー歌いのテノールをヘルデンテノールといわれ、力強くどちらかといえば低めの声質が求められるようですが、フォークトは力強さはあるけれど低めではない、揺らぎのない中性的かつ射し込むような強さがあり空気を支配する包容力と頼もしさがある上に甘さがある。

歌詞やその舞台の世界を想像力で補う必要がない、こんなことがオペラであるなんて・・・(笑)。

歌手の力は感動に大きな影響を与えるな~と実感。

と、なんだかんだとゴチャゴチャ書きましたが、私の中ではこれまで観た生の舞台鑑賞のうちでトップ3に入る今回の公演。
多くのみなさんも言葉を変えて称賛する大変素晴らしい舞台でした。

本当に、本当に観にいけて良かったです!
ぶらぼ~。


■リヒャルト・ワーグナー「ローエングリン」
【ハインリヒ国王】ギュンター・グロイスベック
【ローエングリン】クラウス・フロリアン・フォークト
【エルザ・フォン・ブラバント】リカルダ・メルベート
【フリードリヒ・フォン・テルラムント】ゲルト・グロホフスキー
【オルトルート】スサネ・レースマーク
【王の伝令】萩原 潤
【4人のブラバントの貴族】大槻孝志/羽山晃生/小林由樹/長谷川 顯

【指 揮】ペーター・シュナイダー
【演 出】マティアス・フォン・シュテークマン
【美術・衣裳】ロザリエ
【照 明】グイド・ペツォルト
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

■新国立劇場オペラパレス
2012年6月10日(日)14:00~19:00(1幕:14:00~15:05、2幕:15:45~17:10、3幕:17:50~18:55)
 2F L8列
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