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マリス・ヤンソンス指揮 バイエルン放送交響楽団-4312529  

20121202.jpg
<ジャパンアーツツイッターより みなさんと一緒に写ってる記念の一枚 笑)

ベートーヴェンチクルス。
9つある交響曲の全曲をシリーズで演奏するという、最近わりと流行りのプログラムでの来日です。
せっかく全曲なのだから全部聴きたいのはやまやまですが、いくら会場がちかくても連日通うのは月末で難しいうえに懐にも厳しい・・。ということで、選んだのは3公演。結局、1223459。678抜けというチクれないチクルス参加となりました(笑)。

結論!
名指揮者の指揮ぶりは例外なく美しい!

【第1日】
交響曲第4番:Symphony No.4 Op.60
~休憩15分
交響曲第3番「英雄」:Symphony No.3 "Eroica" Op.55

オケが、、と言う前になんといってもヤンソンス。細身でそう大きくはないけれど燕尾服で登場する姿にはなにか余裕と気品を感じます。指揮棒をしなやかに扱ったかと思えば手だけで指示をしている。
凛とした、気品溢れる、懐の広さ、優雅さ、明確な指示、ユーモア、楽団員への信頼と自由、そして何があっても私が責任取りますから安心して~と聞こえるような信頼感。
組織のトップとして理想的な姿を感じさせる指揮ぶりにホレボレします^^。

そしてその指揮者を信頼して演奏するバイエルン放送交響楽団の演奏からはどこか牧歌的、素朴でありつつ音を楽しむ雰囲気に溢れ、明るい音色と軽やかがとても印象的。
聴こえてくる音は、ベートーヴェンのよく言われる気難しさや偏屈、難聴に絶望して、、といった性格部分より、音楽家としての天才の部分を正統に表現している感じで、ドイツの田舎町や朝もやのかかった林道の様子が目の前に広がります。

4番は特にそんな景色の浮かぶ演奏で、音が楽しそうに遊ぶ様子を堪能。休憩を挟んだあとの3番は、一転して堂々たる風格を感じさせる(でもどこか田舎っぽさもあり^^。もちろんほめ言葉!)演奏で、楽章ごとに拍手をしたくなる名演。ホルンや管楽器の温かさ、弦の響きはバロックの香りも。
ワクワクと楽しくなる、聞いてて嬉しくなる、ほんわかする。まさに音を楽しむ、とても素晴らしい演奏でした。

アンコール:
シューベルト;楽興の時

これ、ピアノ曲だよね?オケ版もあるんだ!と思っていたら、ヤンソンスが二コリと笑いながら振り返り、「どう?知ってるでしょ?有名なピアノ曲の、あれだよ」とでも言っているよう^^。
こういうセンスも素敵。

■11月26日(月) 19時開演 サントリーホール
■B席 1F 23列

【第2日】
交響曲第1番:Symphony No.1 Op.21
交響曲第2番:Symphony No.2 Op.36
~休憩25分
交響曲第5番「運命」:Symphony No. 5 "Schicksal" Op.67

2日目。今年GWにウィーンで聞いた若さあふれるハイパーな5番と聴き比べをしたくて最初に買った公演です。1,2番は正直おまけのような雰囲気で、後日もう一度聞くことになる2番に至っては、、何も2回聴かなくても(-.-)な失礼な態度。
でもこの日一番感動したのは、なんとその「2番」。いや~先入観、思い込みというのはいけません。反省。

1番の冒頭、あれれ?どうしたの?と思ってしまうようなバラバラ感とよたった音に驚いたのですが、だんだんエンジンがかかってきたようで、2楽章あたりからは何事もなかったように素晴らしいアンサンブルとなりました。身体が冷えてたか、手が冷たかったか・・(^^ゞ。
シンプルでぎこちない感じのする作風であってもやっぱりこの楽団+ヤンソンスは品があり正直で素朴。自然に顔がほころんできます。
2番、曲ごとに楽器編成が変わり奏者も少しずつ変わります。ここで登場したオーボエ奏者を迎えるフルート奏者の仲睦まじい雰囲気(男性同士ですよ^^)、演奏中も指揮者よりふたりで息を合わせ、目を見て演奏する姿はなんとも・・(笑)。
明るい音色、晴れやかな金管、2楽章の美しさ、3楽章のかっこよさ。指揮に合わせて奏者も客もみんな一緒に身体が動いてしまうのもまたヤンソンス流か・・。
棒を振る度にその先から♪が流れ出ているように見え、漫画じゃないけど、私の目の前にはキラキラと金粉が舞いながら♪が楽しそうに踊っているように見えていました。
音楽の楽しさが会場中に伝わるのです。
いや~素晴らしい。

休憩をはさんで5番。
早い!表情は暗く苦悩を抱えているような様子で始まるとそこからはほとんどインテンポですすんでいきます。5番がこんなにあっという間に終わるなんて・・・。今何楽章?と途中で錯覚するくらいあっという間に終わってしまった。それだけ楽章間に色がなかったということなんだけど、言いかえれば1つの曲としてものすごいストーリーがあって、楽章間に正確には間があるのにそれを忘れるような感覚になったのです。

よくある曲の解釈や解説云々より、今日の演奏から私が受けた印象は、
「人生はあっという間。どんな過酷な運命があったとしても進む道の先には必ず輝く光があるのだから、地に足をつけて自分の足でしっかり歩くのだ!」

と言われているような気がしたのでした。感動したというより脳天にレーザービームが突き刺さったような・・(笑)。

昨日は見えなかったヤンソンスの手の使い方。楽譜をめくる様子もさりげなく美しいのだけれど、指揮棒を持ちかえたりする様子もまたさりげなすぎて美しい^^。

正確にスコアがわかるわけじゃないけど、全ての曲で繰り返し部分をきちんと演奏していたようで、元のスコアに忠実であること、若い新しい指揮者が個性を出そうとしてこねくり回したり、巨匠が巨匠アピールのために妙にためたりすることをぜず誠実に演奏している様子に私はとてもとても感動しました。
名曲は誠実に演奏しても名曲なのだ!!

アンコール:ハイドン「メヌエット」
弦だけで演奏する様子。こういう肩の力が抜けた演奏もまたアンコールにふさわしいし、ベートーヴェンはやっぱり古典だよな、と思い出させてくれました。

RA席はピアノ演奏を聴くときにとても好きな席だけど、オケも大変気に入りました。今日の編成が小規模かつコントラバスがL側にいたこともあるかもしれないけれど、ダイレクトに響く音の素晴らしさに感激。一部見切れるけれどそう問題はありません。
安いし、指揮者も良く見える(笑)。今後もこのあたりを狙いましょう^^。

■11月27日(火) 19時開演 サントリーホール
■B席 2F RA3列

【横浜公演】
交響曲第2番:Symphony No. 2 Op.36
~休憩
交響曲第9番「合唱付」:Symphony No. 9 "Choral" Op.125

バイエルン放送合唱団
クリスティアーネ・カルク (ソプラノ)
藤村実穂子 (アルト)
ミヒャエル・シャーデ (テノール)
ミヒャエル・ヴォッレ (バス)

日本ツアーの最終公演は私の地元みなとみらいホールで。前夜の8,9番が素晴らしかったという評判の中期待に胸を膨らませて会場に向かいました。9番があるということで、今回はP席ど真ん中を選択。これはオーケストラの後ろにある席で普通に聞く場所の正面にあります。正直演奏を楽しむにはよくない席なんですが(通常音は前方に飛びます)、今年自分が歌わないので、なら、ヤンソンスとバイエルン響で一緒に歌った気分を味わいたい、そう思ったからです^^。
当初2回聞かなくてもいいや、と思った2番も聞いてみたら素晴らしかったので本当に楽しみでした。
P席ど真ん中という指揮者とお見合い席(笑)。いや~~、ここみなとみらいホールはサントリーホールよりやっぱりいい!を改めて感じまた。編成の小さな2番はこじんまりした印象ではあったものの弦がとにかく美しい、大編成の9番は・・なに?この美しい響きは・・と驚きの連続。特に低弦の響きにうっとりしました。普通の?席で聴いていたらどれほど美しかったのか・・。
ティンパニのシャープな音、ホルンの丁寧で崇高な響き、そして楽しみにしていたヤンソンスの指揮。
どこまでもエレガントで知的で空気をつつむ温かさ大きさを感じる指揮は正面からみると一層強く感じます。オケのみなさんと信頼も強そう。ときどき崩壊しそうになったり、急にワンフレーズだけ早くなったりするのだけど・・。はっきりとわかりやすい指示、奏でられた音を会場の空気と融合させて、さらに大事に大事に響かせる様子に心の底から深く感動してしまいました。

特に9番の3楽章。不安や恐怖をもおおらかに包み込んでくれそうな様子、そして4楽章で天高く翼を広げて全世界に~。終始一緒に歌っている様子、会場全体の空気を柔らかく支配する、だから音が楽しそう。
コーラスの素晴らしさは言うに及ばず、M直前(有名なふろーいでしぇーねるげってるふんげん のとこ)で私は急に体が金縛りにあいそうなほど緊張したんだけど・・(-_-;)、一緒に歌わせてもらいましたよ。
嬉しかった、感激した。じわっと涙がでちゃった。
そうそう、3楽章から4楽章へは音は止まるけれど指揮の手はそのまま、間をおかず演奏が続きます。この方法が私は好きだな~。

ソリストの調和も素晴らしい。最終公演の開放感や喜びに満ち溢れた、温かい本当に素晴らしい公演でした。
何枚もCDは持ってるしTVでは観ていたけれど初めて生で見て聴いたヤンソンスの指揮とBRにぶらぼー!ぶらぼー!!です。


■12月2日(日) 15時開演 横浜みなとみらいホール
■B席 P2列

ちょうど(来日にあわせたように・・笑)、ベートーヴェン交響曲全曲集が5枚組のCDで発売になりました。
会場では6500円で売っていたけれど、アマゾンでは4728円で買えます~。

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