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映画館で観るオペラ MET HD  

2012/2013シーズンはこれまで3本みました。
最近はなま観劇の機会が増えたし、ネットラジオでライブ放送を聴く機会が増えたこともあって(ま、別の理由もある(^^;;)映画館からは足が遠のいて入るのですが、それでもラジオで聴いて是非!と思ったものは時間の許す限りみようと思っています。
で、今年はこれまで3本。

1、テンペスト/アデス(収録日:2012年11月10日 MET)
現代オペラで作曲者が指揮者という現代オペラで、心地よい音楽ではなかったけど何だかものすごく引き込まれてしまった不思議なオペラでした。何より登場したソプラノさん(オードリー・ルーナ)があまりにアクロバティックな歌唱をするので、な、なにが起こった??どうなってる??とこちらも興味津々。
見に行って本当にびっくり。アクロバティックなのは歌唱だけではなく、その動きもまるでへびのようにくねくね、そして宙づり多数。あれだけの動きをしてよくあれだけ歌えるな~。
何度もみたいとは思わないけれど、貴重な経験でした。こういうオペラもありなんだなー。

2、皇帝ティートの慈悲/モールアルト(収録日:2012年12月1日)


ガランチャやフリットリをはじめとする女性陣の声にしびれて映画館へ。よかったです。素晴らしかったです。
きちんと歌えて表現できる人がそろえば、トラディショナルで動きの少ないセットや演出でも十分、本当に十分すぎるのほど作品を満喫できる、すばらしい例だと思いました。咽頭ガン(だったかな?)を克服してメトに戻ってきたフィリアノーティは正直ラジオでは苦しくて物足りないなーと思いましたが、映像付きだと慈悲に満ちた皇帝増にぴったりで、控え目で端正さが伝わってきました。若手の女性陣もすばらしい。
インタビューでいつもクールなガランチャが、ぴょんぴょんとび跳ねながら先輩グラハムと話していたのがものすごく印象的。


3、マリア・ストゥアルダ/ドニゼッティ (収録日:2013.1.19 MET)


 これはもう、ナマ鑑賞の記憶も新しい、今シーズンのお気に入りなんで、字幕付きで復習しなければいけいません!メトで2回みて、帰国してからラジオで2回聴きこの収録日のラジオもナマで聴いて、、、笑、どっぷりはまるとはこういうことを言うのだな。
現地でもそう遠い席でみてた訳じゃないけれど、これだけ表情アップになると本当によくわかる(そして、2人の女性がとびきりの美人じゃないから、アップも適度の距離(笑)。ごめんね、ジョイス(^^ゞ。もちろん激しくビア樽でぶさいく、、というわけじゃありませんからね。普通にチャーミング!)。歌の安定感は全員抜群な上に表現力がすばらしくて、まるで演劇をみているよう。可憐で少女のような前半から後半の心情を吐露する場面では、単に死刑でかわいそう、無実の罪でなんて同情できない、えげつないことを告白してたり、これまでの罪や嫉妬、恨みなど複雑な思いで揺れる心を精巧なピッチと絶妙なコントロールできかせる、一方エリアベッタも揺れる女心と愛情を嫉妬と王座の苦しみをたっぷり聴かせてくれる。ああ、そうか、今回の演出はことさら王政よりもっと責任や重圧を抱える女心なんだな、とこの話のふたりの年齢設定とほぼ同年齢の私は身につまされた訳です。

人生におけるいろいろな感情の波や葛藤が身につまされてつい一緒にホロホロと涙してしまったわけですが、館内にもすすり泣きが広がり、明るくなったとたん、思わず両隣の人と顔を見合わせてまたも涙 笑。お互いに胸に迫るものがあった妙齢の女性たちは、もうなんというか動きたくない、気持ちを言葉にすることもできない感覚で感動を分かち合いました。2006年からこの企画の映画に通っていてこれまでも私が個人的に感動して泣いたり、他の人が感動することはもちろんあったけれど、こうして見ていた人同士でこういう感覚を味わったのは初めてのこと。一段とぐっと迫るものがありました。
そしてつい、実はこれを現地でみてとてもよかったので、、、なんて口走ってしまい、皆さんにうらやましがってもらうおまけつき(笑)。
劇場でしばらく感激したあと、まだしばらく現実に戻りたくないわね、、、とおしゃべりしながらしばしお茶タイムとなりました。
ああ、こういうことって日本でもあるんだな^^。


今シーズンはラジオで聴き、ドレスリハーサルのビデオをチラ見して、是非みたいと思ったものだけ厳選していますが今のところ大当たり。

HDにならなかった作品も含めて、今シーズンは女性の声に惹きつけられるころが多いな、と思います。引退間近のディーヴァから脂の乗り切った旬のディーヴァ、そしてデビューしたての瑞々しいディーヴァ、旬のディーヴァが渾身の歌を歌ってくれたならそれが一番なのは言うまでもないですが、長い間の積み重ね、経験による迫力、怖いもの知らずで荒削り、欠点はあるけれど将来の輝きが見えるような才能に出会った時の喜びもまた至福。

そして、映画館でわなわなと泣いてしまう、その根底に流れるのはやっぱり「愛」だなと思う。
男女の恋愛模様はもちろん、家柄、国、伝統、そういう大きなものに向けられる愛もまた、単純でないし、必ずしも報われないこともある、嫉妬や怨恨そんなものも含めて人間の全ての基本は「愛」と言う言葉で片付けられてしまいそうな感覚に陥ります。

ティートの最後は「慈悲」だし、マリアの最後は「赦し」。
愛に生きたくても生きられなかった女王と、愛を利用して女王となり罰せられる。ああ、なんという苦しみ・・・。
無宗教な私でも、慈悲や赦しは最強の愛だと思えるし、それをすることで相手に最大の復讐をすることになる、という恐怖も味わったわけです。

史実を元に作られたフィクションに音楽がつき、素晴らしいのディーヴァたちが最高のテクニックと天性の声で表現してくれるのですから・・、ああ、オペラって素晴らしい~。
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